リトルダンサーXの台車が凄い件

フツーの平行軸カルダン駆動で100%低床とかいう謎技術の中身が明らかに。

リトルダンサーこれまでの系譜

リトルダンサータイプS・L・A

普通の平行カルダン駆動の台車を使ったため1、電動機付きの台車上は低床に出来なかった。よって台車上は運転台(もしくは一段上がった座席)にせざるを得ず、運転台が異常に広くなり、定員が少なくなってしまった。

鹿児島市電のように14m級が容認出来るところはまだ良かったが、伊予鉄みたいに12m縛りの場合は定員がドイヒーなことに。

リトルダンサータイプU・C

平行軸カルダン駆動を諦め、車体懸架の直角カルダン構造2に。モーターを車端側に持ってくることで台車上を100%低床にできた。また直角カルダンのため狭軌にも対応できた。

欠点はモーターが邪魔3になり、車端側のドアが左右どちらかにしか付けられないこと。あと結局車体懸架とかいう特異な構造にしてしまったため、整備がめんどいこと。それでも独立車輪にくらべれば整備性も信頼性も格段にマシなんだろう、タイプUは結構採用業者が多い。

そしてタイプX

アルナ曰くタイプUとは別系統のアプローチ。アルナの特許にあったように、モーターを台枠の外側に持ってきてるんじゃないかとか、いろいろ憶測はあったけど実際には…

https://www.toyodenki.co.jp/company/news/pdf/170623.pdf

いやはや、これはすごい。確かに普通の平行軸カルダンの構造。ニュースサイトやなんかには「世界最小クラスのモーターを搭載云々」なんて書かれてたけど、実際高さが車軸と殆ど変わらない4。歯車もかなり小さ目に作られてる。これなら車体側の都合はほぼ気にすることなく、100%低床を実現できる。すごいぞ東洋電機。

継手はTD継手じゃなくてWN継手の模様。たぶん、TDだと径が大きいからWNにしたんだと思うけれど真偽のほどは不明。

最強に見えるんだけれど欠点はそのモーターにあり。大きさが小さいため出力も小さい。リトルダンサーU系が定格85kW5のモーターを積んでいるのに対し、リトルダンサーXは定格50kWとなる。ただこれは1軸駆動の話で、写真を見る限りやろうと思えば2軸駆動も出来そう6なので、実現すれば出力問題は解決できそう。

タイプXバリエーション

とにかく車体側の都合は殆ど関係なく100%低床化できるので、ブレーメン型みたいな1車体1台車型、普通のボギー車型でもなんでもいける。

鹿児島市電7500形はブレーメン型チックな1車体1台車形。機器スペースはあるものの、それ以外はオールロングシート。すげえ。

まだ登場してないけれどたぶん伊予鉄の新車はこの台車を使ったボギー車になると思う7。今まで台車上まで登らないといけなかったところが低床になり、運転台も最低限の広さに。座席定員6人増、総定員は13人増だそうだが、前にCSL関連で語ったように、実際には数字以上に詰め込みの効く車両になると思う。普通のボギー車でした。たぶん首振りが大きすぎてタイプX台車の恩恵が受けられないのだと思う(後コスト面)。それでも定員が大幅に増えているのはおそらく立席定員マジックだと思う。通路幅広くなってるみたいだし。

タイプXはタイプUの代わりになるのか?

これは結構問題。タイプCは代替するけどタイプUはちょっと構造が違う。

まず狭軌に対応できるのかが不明。そもそも普通の平行カルダンですらスペースがカツカツなWN継手を使っていて、モーターも見る限り結構長い。ギアボックスも通路を圧迫するし、このままの構造じゃあ難しそうな気がする。

標準軌であったとして、3車体をどうするのか。フローティング車体を使うなら50kW電動機二つじゃあ出力が厳しそう。先に述べたように2軸駆動出来るなら話は別だけれど。寧ろ電動機付きでも完全低床に出来るんだから、ブレーメン型みたいに1車体1台車方式で作るのもありな気がする。夢が広がりんぐ。

まとめ

モーターが車軸よりも低く搭載できるわけがないなんて思ってたから、この写真の衝撃はすごかった。標準軌で前両側扉が必要な業者、タイプUでは輸送力過剰な業者には刺さると思う。伊予鉄でボギー車形の有用性が広まればもっと広がるかも。

要するに

狭軌 標準軌
輸送量大 タイプUa タイプUa・(タイプX)
輸送量小 タイプC2 タイプX

みたいな感じ?標準軌でタイプUaを使うような場合にタイプXが使えるかどうかが結構重要になってきそう。

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